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【就活・転職】エントリーシート(ES) を文字数以内に綺麗に収めるコツ

くまにぃ

エントリーシート(以下、ES)を書いていると、よく「文字数をオーバーした」「文字数が足りない」といった悩みにぶつかる就活生も多いのではないでしょうか。今回は、どうすれば文字数以内に綺麗に収めることができるか、そのコツをお伝えできればと思います。

1.まずは文字数を気にせずに書く

いきなり真逆のことをお伝えしていますが、最初はとにかく文字数を気にしないでアピールしたいことを書きましょう。最初から文字数を気にすると、往々にして抽象的な中身のないアピールになってしまったり、文字数以内に収めようと専門用語を多用してしまったりしがちです。
まずはとにかく「自分がアピールしたいこと」を、「漏れなく」「具体的に」「誰にでも分かる言葉で」書くことを意識して徹底的に書き出しましょう。文字数400文字の所が、2000文字になっても3000文字になっても構いません。

なお「自分がアピールしたいこと」と言っても、何を書いても良いという訳ではありません。企業が求めるものをアピールしなければ本末転倒です。では、企業が求めるものとは? それは「就活生が持っている能力」と「就活生の価値観、物の考え方」です。それらが各々「会社の事業成長に貢献できる能力か」、「会社の社風・文化に合っているか」を企業は見ます。

2.企業向けに必要な部分だけ残す

まず最初は「自分がアピールしたいこと」をとにかく書きましたが、勿論それでは企業の求める人物像に合致したESにはなっていません。ESは、就活生が「自分をアピールするもの」であると同時に、企業側が「就活生が自分に合っているか確認するもの」です。そのため、企業が求める人物像に合ったアピールに作り替えなければなりません。

必要なのは「企業が求める能力を持っていること」と「企業の社風・文化に合っていること」の2点です。たとえばA社が、前者では「論理的思考力」を、後者では「主体的に物事に取り組む姿勢」を求めているとしましょう。この場合、それ以外の部分を削除します。

3.文字数を調整する

ここまでで、企業が求める要素だけがES上に並んだことになります。ですが、この段階で文字数がオーバーしていたり、足りなかったりするかと思います。今度はそれを調整していきます。

文字数が足りない場合

足りない場合の対処は、単純ですが「より具体的に書く」ことです。
何か要素を追加するのは危険です。「2」のステップで折角「企業に通じるアピール」になったにも関わらず、そこにそぐわない要素を入れてしまう可能性があるからです。

いま手元にあるアピールを、より具体的にすることがオススメです。たとえば学生時代の経験であれば、経験の「プロセス」(=PDCAを回した経験)をより具体化するのが良いでしょう。

文字数がオーバーしている場合

オーバーしている場合、当然ですが、文字数を削らなければなりません。削る上で有効な手段として主に次のようなものがあります。

別の表現に置き換える

まず単語レベルで見ていきましょう。基本は「表現の置換」です。動詞を名詞に置き換えたり、カタカナ語を日本語に置き換えたりすることで文字数を削ります。
「コミュニケーション」は「対話」、「チャレンジ」は「挑戦」などです。

1文を短くする

次に文章単位で見ていきます。基本は「表現の短縮」です。1文が長いと、どうしても表現が冗長になり、無駄に文字数を食ってしまいがちです。
ESは基本的に短い文章を多く繋げて書くのが基本です。目安として「1文に言いたいことは1つだけ」と考えておくと良いかと思います。
「ポイントは3つあります。1つ目は……。2つ目は……。3つ目は……」のように列挙する形でアピールを作成するなど、「短い文章を繋げて」「一文一意」に書くことを心がけましょう。

不要な表現、文章を削除する

不要な文章は丸々削除するのも一つの手です。不要の判断基準としては、

  • 「重複している」:他の所でも同じことを言っている
  • 「当然のこと」:書かなくても当然分かること。
  • 「冗長な表現」:無駄に飾ってある表現。もっと簡潔にできる表現。

辺りを意識すれば結構文字数を削れるかと思います。

ここで1つ簡単な例文を挙げてみます。文字数を無駄に使っている例文と、それを修正した後の例文になります。読み比べてみて下さい。

【文字数が無駄な例文】
サークル内の課題を解決するために、まず何が必要か考えました。そして「A」と「B」と「C」という対策が必要だと考え、実行していきました。結果、サークル内の課題は無事に解決され、その後の活動もそれまで以上に精力的に行えました。企業に入ってからもその姿勢を忘れずに貢献していきたいと思っています。

【修正した例文】
サークル内の課題を解決するためには、3つの対策が必要だと考えました。1つ目が「A」、2つ目が「B」、3つ目が「C」です。結果、課題は解決でき、その後の活動も順調に行えました。入社後もその姿勢を活かしていきます。

【修正のポイント】
・先頭の「まず何が必要か考えました」は不要です。考えるのは「当然」だからです。
・「結果、サークル内の課題は無事に解決され」も、「課題は解決できた」くらいで大丈夫です。課題がサークル内のものであることは最初に分かっています。
・「貢献していきたいと思っています」は長い割に熱意が伝わりません。「思っています」ではなく「貢献していきます」と断言しないと熱意も伝わりません。

くまにぃ

以上、簡単ではありましたが、ESの文字数を巧く調整するコツでした。ESは書けば書くほど上達します。まずは失敗を恐れずにどんどん書いて、どんどん人に見てもらいましょう。

  • この記事を書いた人

くまにぃ

1983年福岡県育ち。人材×IT領域の経営者兼投資家。『就活・転職初心者の方、ビジネス力を上げたい方の難易度を下げる』をテーマに発信しています。【経歴】明治大学→学生起業→広告代理店(新卒)→採用コンサル起業→ITスタートアップ起業→一部上場企業へM&A→投資家【実績】年間約1万人参加の就活生向けセミナー実施

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