海外で就職活動を行う上で、一番の利点として挙げられるのは就職活動を行う時期が限られていないことです。日本のように新卒を募集する時期が決まっておらず、企業はポジションが空いた時や、新しいプロジェクトや編成の変更によって人材が必要となった際に随時募集を行っています。
採用時期もさまざまで、すぐに勤務する場合や数ヶ月後に始まる場合などがあり、会社と相談し希望を伝えることもできます。数ヶ月後より勤務する内定を獲得し、その間旅行に出るということも可能なのです。

それでは、どのようにして仕事を探せば良いのでしょうか?求人情報の探し方は大別して下記の3つの方法があります。
新聞や地方情報誌から情報入手
オーソドックスな方法ですが、現在でも有益な方法です。新聞や地域の情報紙(フリーペーパー)の求人広告を利用します。特に、コミュニティー・フリーペーパーは地元の住民向けに求人を行いたい企業が求人情報を掲載しているので、既に現地に移住している場合には有効な求人検索方法といえるでしょう。
求人サイトから情報入手
現在最も利用されている検索方法です。求人サイトから、希望の地域・職種・年収・雇用形態などを選択して検索を行うことができます。大手の求人サイトの場合、無料の会員制度を取っている場合が多く、履歴書を前もって作成し保存しておいたり、サイトより直接応募したりすることができる他、希望する仕事が求人サイトに掲載された際にemailで通知させることもできます。
代表例として、アメリカ・イギリス・オーストラリアの求人サイトは、下記の通りです。
各国の主な求人サイト
アメリカ
Monster
Indeed.com
careerbuilder.com
イギリス
Monster
Jobsite
Reed
オーストラリア
Seek
Career One
また各企業のホームページでも募集情報を入手することができます。会社のホームページによっては求人サイトと同じように希望する職種が募集となった際にemail で通知させる機能があるため、気になる会社に予め登録しておくと良いでしょう。
ネットワークから情報入手
企業が新しく人材を雇用するには多大な費用と時間がかかります。そこで従業員に人材紹介制度を採用し、紹介された人材が雇用された場合にはその人を紹介したスタッフに報奨金を支給している企業があります。そのため、会社の求めているスキルがある人には積極的に仕事を紹介してくれるケースがあります。
またそのような制度がなくても、日本に比べ多国籍でマルチカルチュラルな海外では、面識のある人を通して得た情報は信頼性が高く、有効な情報源として評価される傾向があります。これは求人情報を収集する場合に限らず、ビジネス全般にいえることで、ネットワーキングは非常に重要視されています。 まずは自分の周りのネットワークを利用して海外就職の意思を伝えておくと良いでしょう。
また直接面識がなくてもネットワークを広げ、求人情報を入手する方法があります。IT業界の人たちが情報交換やリクルートを行うために立ち上げたLinkedInを利用する方法です。 2003年5月にシリコンバレーより開始されたSNS、LinkedIn は現在IT以外の業界にも広がり2013年6月時点で200カ国以上に2億5,900万人のメンバーを保有しています。メンバーは登録して履歴書を作成し、コネクション(知人)を増やしていきます。
LinkedIn最大の利点は知人の知人までの情報を閲覧することができる為、自らのネットワーク以上の情報を獲得することができる点です。ヘッドハンターが多く利用していることでも有名ですが、中にはLinkedInのコネクションから求人を行う企業・役職者もいるため、コネクションを増やすと求人情報も入手しやすくなります。

以上が有効で一般的な求人検索方法ですが、上記以外にも求人の見つけ方はあります。Facebookのプロフィールからアピール、またはニッチな記事のブログから注目を集めたり、行きたい会社に通い詰めたりしてジョブオファーを獲得したなど、方法は無限大です。特に募集をしていなくてもこの人材が欲しいと企業側に思わせることができれば、採用になることは多々あるのです。大切なのはその仕事に対する情熱や適正さをいかに上手に伝えられるかということでしょう。