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【体験談】大手商社マンが語る、商社の人事と配属

くまにぃ

この記事は私が実際に商社に勤務されている方にヒアリングをおこなって作成しています。大手商社や4大商社を志望する就活生の方の参考になれば幸いです。

扱う商品によって、なんとなくその部署のカラーや、その部署に配属されている人のカラーなどが出てきて面白いものです。

社内を歩いていても、繊維、アパレル系の部署はやっぱり社員の服装もおしゃれで華やかですし、食品関係の部署は、みなさんおいしいものを食べなれているのか、男女とも若干ふっくらな方が目立ったりします。鋼板、金属、重機械などの部署のフロアになってくると男性社員の体格がやたらガッチリしているなあと思えます。実際に現場に行ってモノに触ることもあるからでしょうね。ヒョロヒョロだとお客さんのところで「こんな感じなんですよ」と現物を差し出されて腰からヨロヨロっとなってしまってはお客さんも商売を任せてくれないでしょうからね。

女子社員もなんとなくどこか頑丈そうに見えてきますから面白いものです。人事などは、採用の時期などになると、普段は営業部署で働いている社員が臨時に駆り出されることもあります。それがもう、男子社員だったらかなり!カッコ良かったり、女子社員だったらものすごく素敵で美人な人が採用窓口になっていたりします。

就職活動中の大学生が「わあ、素敵だな。こんな社員になりたいな。こういう人がいるところで働きたいな」とリアルなイメージを抱きやすいようになっているのです。まさに社の顔、ですね。

採用の時期が終わると、自分の本来の部署に戻っていて、4月の入社式のときに人事にはもういないこともたまにありますのでそのときにあれ?あの素敵な社員さんはどこに?と探してしまわないようにしましょう(笑)。

ところで、入社して最初に配属された部署でそのままずっと骨をうずめる覚悟で何十年も働き続ける場合もありますが、多くは途中で異動になります。海外転勤もあれば国内異動もあるでしょう。そして異動した場合もまた、今までいた部署と似たような業界を相手にした部署に異動になることもあれば、急に全くのはたけ違いの部署に配属されることもあります。

急といっても、銀行などの金融関係の会社ほど突然の辞令はありません。なんとなく、部内の雰囲気から「そろそろ異動か?」みたいなのは見えてきますし、また親切な上司であれば半年くらいは前から「~に行ってみないか」「~をしてみないか」のような打診があります。金融機関などに比べれば、心の準備をするには十分の時間を与えられます。

あとは、外務省などでもあるのですが、危険地で何年か勤務を終えたあとは、少し楽な、というかあまり忙しくない部署に配属され、リフレッシュ期間を与えられるともいうのでしょうか、危険地から別の危険地へそのまま横移動、ということはありません。危険地でよく頑張ったね、ご苦労さんご褒美だよ、という意味なのか、次の異動先ではゆっくりさせてもらえることは多いです。

また、配属された部署でかなり根詰めて頑張ったものの、やっぱり自分にはむいていない気がする、自分がやりたかったこととあまりにもかけ離れていてストレスがたまるばかりである、と不幸にも思ってしまった場合は「~をやりたいので~関係の部に異動したい」ということを上司に願い出ることは大いに可能です。

商社はそのあたりにおいてはとても柔軟ではないかと考えます。定期的に社内でヒアリングがありますので、そこで自分のしたいことをアピールすれば、本人の適性、本人の今までの実績、志望内容などいろいろな項目から会社側が判断しその分析結果をもとに進路変更することができます。

とはいえ、あまりにも頻繁な部署異動があるとそれはそれで社内での印象が悪くなってしまうので、意見を出す場合は十分な考慮が必要です。まずは身近にいる一番信頼できる上司に相談に乗ってもらいましょう。きっとよいアドバイスをくれます。

そういった相談の機能がきちんと整っていることも商社の特徴ではないかと言えます。いずれにせよ自分の適性や能力が十分に発揮できるような部で活躍できるといいですね。

  • この記事を書いた人

くまにぃ

1983年福岡県育ち。人材×IT領域の経営者兼投資家。『就活・転職初心者の方、ビジネス力を上げたい方の難易度を下げる』をテーマに発信しています。【経歴】明治大学→学生起業→広告代理店(新卒)→採用コンサル起業→ITスタートアップ起業→一部上場企業へM&A→投資家【実績】年間約1万人参加の就活生向けセミナー実施

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