
この記事は私が実際に銀行に勤務されている方にヒアリングをおこなって作成しています。銀行を志望する就活生の方の参考になれば幸いです。
アフターファイブ
銀行は基本的に「仕事がないならさっさと帰れ」というスタンスです。
事務職は特にそうです。
営業や渉外の仕事の場合は、定時を過ぎてからお客様の都合にあわせて出向くことがありますが、支店業務や内部事務においては、よほどのことがない限り「終わったら帰れ」です。
3月末や9月末の決算期、各月末は忙しいので定時で帰ることは稀ですが、繁忙期でない日はほとんど定時で帰ることができます。
銀行によっては「早帰りデー」などを設けている銀行もあります。筆者の勤めていた銀行にも「早帰りデー」なるものがあり、この日は残業をしていると怒られるのでとにかくさっさと帰れと言われた記憶があります。
そもそも銀行は、お金を扱う機械や端末が、定刻になると止まるので、残業をしたくてもできないという事情があります。月末で大変忙しい時期なのに機械が止まってしまったから帰るということもありました。ある意味、深夜残業は機械の都合で出来ないので、銀行勤めで終電を逃すということはそうそうないと思います。
ただし、飲み会や送別会の類はしょっちゅうありますので、それによって終電を逃す、ということはあるかもしれません。銀行は転勤や異動が多いので、歓送迎会が多いのです。
歓送迎会だけでなく、同期会なども行われます。同期全員に呼びかけて大々的に行われることもありますが、仲のいい同期だけが集まって小ぢんまりと開かれることもあります。
新入社員のうちは上司と飲みにいくよりも、同期と飲む機会のほうが多いでしょう。
飲みは得意でないからさっさと帰る、と思っている貴方、きっと銀行に入ると「飲みなんて口実だ!とにかくこの愚痴を誰か聞いてくれ!」と同期会に参加することになるでしょう。
ドラマ「半沢直樹」でも同期が集まって飲んでいるシーンをたびたび目にしますが、あのような感じ「上司には言えない、部下にも愚痴れない」ことを同期同士で語りたくなるのです。 飲んで愚痴って励まし合うのは大いに結構ですが、ひとつだけ忘れてはいけないのが「守秘義務」です。職場内のことをべらべらと居酒屋でしゃべると酷い目に遭います。「半沢直樹」の東京編序盤においても、古里課長代理が居酒屋でべらべらしゃべって半沢直樹に一喝されるシーンがありました。実際に内部情報を漏らされますと銀行にとって不利なため、自主退職を迫られるかもしれません。内部の情報は絶対に漏らさず、愚痴や泣きごとだけにとどめておきましょう。
有給制度をしっかり取れる
もうひとつ、銀行のいいところは「有給を申請しやすいこと」です。
新入社員はさすがに有給をすぐに貰えませんが、勤めて半年ほどすると有給を取得できるようになります。
新入社員なので有給はいりませんと遠慮しても「使いなさい、休みなさい」と言われるのです。2カ月に1度、または1カ月に1度は必ず休むように決められているので心おきなく休むことができます。
周りも気兼ねなく休むので、新入社員も堂々と休むことができるのです。
銀行にもよりますが、大抵の銀行では「連続休暇」という制度があります。これは1週間休むことのできる制度で、年に一度取得できます。
これを利用して海外に旅行する行員が多いため、貴方の手元にはつねに海外土産が置かれていることでしょう。
筆者もつねに先輩方や同期からのお土産を頂いていました。そして筆者自身も、銀行勤めをしている期間に3回海外旅行へ行きました。
お盆や年末年始といった旅行代金が跳ね上がる時期以外に海外旅行ができるということは、安く旅行ができるということです。旅行好きには大きなメリットでしょう。ただし、銀行以外に勤めているお友達とはなかなか予定が合いませんので、銀行内の同期や親しい上司と行くことになるかも知れません。そこは我慢するか、いっそ一人旅で悠々自適な有給休暇を楽しんでみましょう。
しかしこの有給、いつでも好きなときに休んでいいというわけではありません。
繁忙期に「有給とります!」と言うと、制度的に有給は取れますが周りの目は冷たくなります。さらにお局様や上司が休みたいオーラを出しているときに、空気を読まず「この金曜日休んだら三連休にできるので、休みます」などと言ってしまうと、職場の空気が凍りつきます。できるだけ周りとかぶらず、周りに迷惑にならないときに休みましょう。 勤続年数に応じてもらえる休暇もあります。銀行によっては○年勤めたご褒美に1週間休暇が取得できる場合もあります。この1週間休暇と通常の1週間休暇を合わせると、月の半分も休むことができるのです。