
この記事は海外で勤務されているS子さんに寄稿していただきました。海外で働きたい就活生や転職者の方の参考になれば幸いです。
海外就職を目指す(もしくは海外就職を控えている)学生のみんなへ。ここでは一足先に海外で仕事をしているワタクシS子が、日本を離れて海外で働きはじめ、「え?!こんなことあるの?!」「そんなの予想してなかった…!」「もっと早く知っていれば!」と思わずつぶやいた、驚きと発見の出来事をセキララにお伝えしていきます。
S子プロフィール
大学卒業後、日本で小売店販売員として3年間勤務。学生時代に旅したアジア諸国の人たちのラテン系なノリと空気感が忘れられず、英語も満足に出来ないままに海外転職を開始。奇跡的に東南アジアの某現地出版社から内定をもらい、編集部員として入社。言語と文化の壁にぶち当たりながらも、持ち前の好奇心と行動力で見事異国に馴染みだし、2年目には旅行会社の臨時スタッフとして日本人ツアー客の引率や通訳を務めるようになる。日本語試験の監督といった海外ならではのアルバイトも経験有。今年海外企業勤務5年目を迎える。
海外就職で問われるのは英語力?それとも…
海外就職を考えている学生のみんなは必ず意識したことがあるだろう、自分自身の英語力。世界共通言語と呼ばれる英語は、今や世界で5億人以上もの人が使用していると言われている。英語力のアップは海外就職成功率を高める一つの要因になりうるし、留学経験は自身の強みとして十分にアピール出来る。
中でもTOEICスコアはとても明確で、選考基準の一つとして設けている企業も多々ある。けれど、留学経験がないからといって、TOEICスコアが低いからといって、最初から海外就職を諦めてはいないだろうか。
留学経験を積みたいからといって莫大な留学費用を工面しようと必死になったり、TOEICスコアを伸ばすことに注力しすぎて、本来自分が行きたい企業の研究を怠ってしまったり、志願書類提出期限を見過ごしてしまったりと本末転倒な事になっていないだろうか。
TOEICスコア380。それでも海外就職出来たワケ
なにを隠そう私はこれまで1週間たりとも海外留学したことがない。学生時代は体育会系クラブに没頭していて留学に行こうという考えすらなく、学部も英語が必修なのは1年時のみで、それ以降は英語のノートすら開いたことがなかった。なんやかんやで海外企業への就職を決め、日本を出る直前に受けたTOEICはまさかの380点…!!こんな自分で本当にやっていけるんだろうかと自信喪失したままの日本出国だったが、何とかやっていけた結果に今がある。
なぜTOEICスコアが380の私でも、海外企業は受け入れてくれたのか。「それはS子が正しい日本語を使えたからだ。」と、入社してだいぶ経ってから上司に教えてもらった。
海外就職に必ず必要なスキル=日本語
海外就職で日本語力が問われるの?!」となるのも無理はない。今や日本国内でも英語主流の企業が出て来ているくらい“イングリッシュ”は脚光を浴びている存在。社会人になってから必死で英会話学校に通う人も多くいる。けれど、新卒で海外就職を目指す学生のみんなは特に注意してほしい。正しい日本語を使えないと、一度は必ず海外で恥をかく。
海外企業で日本人を募集しているところは多くが日本人顧客対応などのポストを準備して待っている。日本で営業経験なんて一度もないのに、いきなり“日本人営業マネージャー”という肩書を付けられる時だってある。(マネージャーと言われても、実際に働いている日本人営業は自分ひとりなのだが…。)
海外に出ると、英語書類の作り方は教えてもらえても、日本語書類の作り方を教えてもらえる機会なんてめったにない。もっと言えば日本語での電話応対、メール文書の書き方、日本人来客対応。ビジネスパーソンとして基本とされる事柄は、日本人上司がいない限り正しいかどうか確認してもらえない。なぜなら一番正しい日本語を知っているのは、キャリアもあってポジションも上な外国人上司でなく、日本語ネイティブスピーカーである、自分自身なのだから。
企業が日本人社員に求めるスキルを見極める
私自身の経験からも言えるように、海外就職だからって必ずしも高い英語力が求められるとは限らない。面接を切り抜けて、社内で同僚と談笑する程度の英語が使えればそれで良し。あとは日本人顧客に対しどれだけ正しい日本語で対応できるか…が問われる場合だってある。
「けど英語書類を作成する機会だって出てくるでしょう?!」という声もあるかもしれない。私も入社直後は英語での日報作成だけでも冷や汗をかいていたが、同僚(外国人)が作ったデータをもらい、必要な部分だけ書きかえる…という技で幾度となくこのピンチを切り抜けた。そう、海外企業に就職してしまえば、周りにいくらでも英語を教えてくれる人はいる。むしろ日本語を教えてくれる人がいなくなる事を覚悟しよう。
海外就職が決まり、日本を出国する際に大量の英文法参考書を持参したものの、一度も開かず、むしろ後から日本語のビジネスマナー本を取り寄せた…という話しもよく聞く。海外に出るからと言って、日本語をなおざりにしてはいけない。自分の志望する海外企業では、日本人にどのようなスキルを求めているかをしっかり見極めよう。
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