
この記事は私が実際に海外で勤務されている方にヒアリングをおこなって作成しています。海外で働きたい就活生や転職者の方の参考になれば幸いです。
現地での就活の流れを確認し、企業への応募を始め書類審査に通れば、いよいよ採用面接です。私がフランスでこれまで受けたいくつかの面接を通して思ったことについて、書いていこうと思います。
面接といえば、まずは企業で行われる採用担当者との対面形式の面接を思い浮かべるのが普通だと思いますが、私はこちらで仕事探しを始めたころ、対面形式の面接の前に一度「電話面接」を受けたことがあります。
応募した求人には選考の具体的な流れについての説明はなかったので、普通に考えて書類審査に通れば面接の日時についての電話連絡があるだろうと認識していた程度です。ところが履歴書と志望理由書をメールで送って一週間ほど経ったころ採用担当者から電話があり、15分ほど話をすることになりました。そのとき聞かれた内容は、志望動機や自己アピール、能力など、普通面接で聞かれることを簡略化したことでしたが、何より電話でそんなことを聞かれると思っていなかったうえ、特に準備もしていなかったので、とても焦りました。そのうえ私は外国語で電話で話すことがあまり得意ではありません。
結果、事前に準備していれば問題なく受け答えできた質問にも、しどろもどろになりながら答えることになりました。幸いそのときは対面形式の面接へと進むことができましたが、求人に応募した時点で採用担当者から電話で何か聞かれることがあるかもしれない、ということを考えておけばよかったと、反省しました。
さて、続いて対面形式の面接についてですが、基本的に面接時のマナー(服装、時間厳守、丁寧な言葉遣いなど)は日本と同じです。ただ、まわりの求職中の友人をみているとリクルートスーツで面接に行くことはないようなので、私もあまりかっちりしすぎる格好は避けるようにしています。ただこればかりは職種にもよると思うので、現地の友人などに聞いておくとよいと思います。
面接で聞かれることはこれも日本と同じで、志望動機、学歴、資格・能力についての自己アピール、現職・前職の紹介、また給与についてがメインだと思います。
これらの質問に答える際私が注意するようにしているのは、「できることとできないことをはっきり言う」ことと、「できることに関しては謙遜せずにしっかりアピールする」ということです。やる気があることを示したいのは当然だと思いますが、できないこと、したことがないことについて、「やってみればできると思います」と言うならそれなりの根拠を述べて、面接官に納得してもらう必要があります。
私はできないことについて、できませんとひと言正直にことわったうえで、ではどのようなサポートをしてもらえればできるようになるのか、自分の持つ能力・経験と照らし合わせて理論的に答えられるようにしています。「キミの熱意に負けた!」という理由だけで採用されることはないと思っておいたほうがよいです。
一方で、できることに関しては謙遜せず、どんどんアピールしてよいと思います。前職で関わったプロジェクトが成功して大きな評価を受けたのに、それほどでもないといえば、その言葉通りに受け取られます。謙遜は、国によっては自信のなさの表れだと受け取られることがあります。要は遠慮せずに自己アピールをしつつ、自分の経験と能力がその企業に何をもたらすことができるのかを具体的に言えるとよいと思います。
面接をうまく乗りきれるかどうかが採用・不採用の決定に直結するのは、どの国でも同じだと思います。限られた時間のなかで自己アピールできるよう、しっかり準備したいものです。